はてな情報削除ガイドラインを改定しました

はてな情報削除ガイドラインを改定しました

本日、はてな情報削除ガイドラインを改定しました。

本ガイドラインは 2004年12月に制定、2008年3月に一部を改訂したものです。この後も、インターネットサービスを取り巻く環境は大きく変化しています。2011年9月にはテレコムサービス協会による「プロバイダ責任制限法ガイドライン」の改定も行われました。はてなにおいても、情報削除や発信者情報開示に関する判断事例が蓄積されています。さらに「うごメモはてな」の開始により青少年の利用者が増加するなど、ガイドライン制定当時とは状況が異なってきていました。

このような状況を踏まえ、はてなは、はてな情報削除ガイドラインを改訂しました。改訂内容は、記述が現状とそぐわない部分や、定義が不足している部分を追記、変更したものです。

はてなは、これまでと同様に、投稿者の表現の自由を尊重しながら、一方で他者の権利が侵害されることのないよう適切に対応を行い、健全にサービスを運営してまいりたいと考えております。2008年3月の本ガイドライン改訂の告知で記載した通り、ひきつづき、削除に関する判断を行う際には、社内および弁護士など専門家との慎重な協議を行い、違法性が明確であるか、健全なサービス運営上必要な場合のみ、最低限の情報削除を行います。また情報削除をした一般的な事例については、はてな情報削除関連事例にて公開を行ってまいります。

ご理解いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

改定した箇所

本日の、はてな情報削除ガイドライン改定で変更した場所は以下の通りです。

  • 情報削除の定義の明確化
    • 非公開化など物理削除を行わず情報流通を制限する措置も情報削除として定義しました。
  • プライバシー保護の強化
    • 2004年時点では、一般私人であっても公表された個人情報は公知の事実として取り扱う規定としておりましたが、近年、情報流出事故などにより本人が望まないにも関わらず個人情報が公開され流通してしまう事例が増加していることから、原則として現時点で本人が公表している個人情報のみを公知の事実とすることとしました。
    • 犯罪関係者に関して、これまでは加害者とその親族のみを犯罪関係者として取り扱っておりましたが、被害者や親族ではない関係者に対して報道被害が及ぶ事例が増加しているため、定義の範囲を広げました。また、原則として発信者に対して削除に関する意見照会を行うこととしました。
    • 著名人に関して、公知ではない個人情報や私生活上の事実の開示をプライバシー侵害として定義しました。
  • 法人に対する名誉毀損について例外を追記
    • これまで、法人に対する名誉毀損として削除申立てを受けた場合、原則としてユーザーへの意見聴取を経て対応することとしておりましたが、内容が荒唐無稽なデマである場合や従業員に対する私的な怨恨による嫌がらせを伴う場合など、明確に権利侵害と判断できる事例が増加しましたので、そのような例外について追記しました。
  • 青少年保護の強化
    • 権利侵害には該当しないが青少年保護の観点から望ましくない情報に関する取扱いについて追記しました。
    • 青少年保護の目的で教育機関から削除依頼があった場合の対応方針を追記しました。
  • はてなダイアリー、はてなブログの広告に関するガイドラインの改定に伴い、営利宣伝行為に関する方針を追記
  • ポルノ情報に関する方針に追記
    • これまでポルノ情報の定義として「性器が露出するもの」としておりましたが、性器は露出しないが成人向けの情報に関する取扱いや、また青少年が閲覧する可能性が高いページでの表示の制限について規定しました。
    • はてなアンテナやはてなブックマークでポルノ情報に特化したリンク集を作成された場合の方針を追加しました。
  • 差別的表現に関する方針に追記
    • これまでは民族人種差別のみ規定されておりましたが、はてな利用規約ではその他の差別的表現行為も禁止しているため追記しました。
  • ブックマークのエントリーページや概要欄に対する削除依頼を受けた際の方針を追記
  • はてなスターの悪用や、一旦は自主的に削除を行った権利侵害情報を再掲載した場合など、これまでガイドラインとして明示されていなかった迷惑行為に関する方針を追記
  • 自殺予告、犯罪予告などに関する方針を追記
  • 公的機関からの削除依頼に関する方針を追記
  • 利用者死亡時の方針を追記
  • その他、サービスや情報の例を現状に即したものに改定